爆発物を使用した無差別テロ事件をめぐる留意事項


報復 」「 仇討ち 」「 反撃 」「 復讐
そして、このような情況づくりに、マスコミ(新聞・テレビ・ラジオ等)が最大の貢献をしていたことは間違いない。テロ発生の瞬間から、巨大ビルの崩壊、逃げまどう民衆、押しつぶされる何千人もの命……。これを同時進行で見ていれば、だれしも無差別テロに心底から怒りや恐怖を覚える。

  だがかれらの「目的」は、そのような「報復」が「 効果的に 」行なわれたかどうか、その一点にあるのだろう。 力関係から言えば攻めているテロリスト側の方が消極的に守っている「対象施設」を通行している人よりも圧倒的に優位な立場にあるのです。

〈「 テロと見られる爆発事件が発生した際の 安全上のお知らせ」〉
◆  所在の明確化
   不測のテロが発生した場合、日本国大使館では直ちに在留邦人及び日本人旅行者の方々の 安否確認 を実施します。これら安否に関する情報は、万一の場合における早期の支援や被害の拡大防止のために極めて重要なものとなるので、次の点を参考に所在の明確化に協力願います。

(1)外出する際には、家族や職場の知人等に行先地や帰宅予定等を知らせておくなど所要の措置を講じておく。

(2)外出時には、できる限り複数で行動し、携帯電話などの通信手段を確保する。

(3)外出先で何らかの事件・事故を認知した場合には、大使館に通報する。

(4)就寝の際には、電話を身近に置くなどして、できる限り深夜の電話にも対応できるように工夫する。

◆ 外出の際の留意事項
   これまでのところ、日本人又は日本関係施設がテロの標的となっているとの情報が無くても、外出する際は、周囲の状況をよく見極め、不審な気配が感じられる際には、その場所からすぐに退避する、不審物(その場所にあることが不自然と思われるもの)には近づかないなど十分な注意を払って下さい。なお、一般的に注意を要する場所として指摘されているのは次のとおりです。

(1)報道等により危険性が示唆されている場所
    地下鉄、鉄道、空港、水利施設及び石油精製工場等の施設

(2)不特定多数が参集し、一般的にテロの可能性があるとされる施設等スタジアム、大型スーパーマーケット、著名な広場(例えば、プーシキン広場、マネージ広場、戦勝記念公園、アルバート通り等)、大規模レジャー施設、ディスコ、スポーツバー、ロックやラップのコンサート会場、カジノ、ゲームセンター等の遊興施設等

(3)政府等関係施設
    政府関係施設、市関係施設、権力を象徴する施設、都市機能の保全施設等

(4)特に人質立籠もり事件の標的となりやすい施設劇場、コンサート・ホテル、映画館、閉鎖性の高いイベント会場(注1)

(注1) これらの施設は、不特定多数の人が参集し、かつ、一定の上演等の時間中、観客等の出入りが制限されていることなどから、犯人側にとって人質を確保しやすい状況にある効率的な施設と言えます。

◆ その他一般的な留意事項

(1)テレビ・新聞等の公開情報や各種ネットワークを通じた情報の収集に努める。

(2)日常生活において平素と異なる危険兆候(下見の可能性のある不審者(車)の徘徊、無言電話等の有無、不審物件の放置等)の把握に努める。

(3)爆発物等不審物件を早期に把握するため、住民や事務所周辺の整理・整頓に努める(不審物件を発見した際には、「踏むな」「触るな」「蹴飛ばすな」の3原則を遵守するとともに、直ちに警察、大使館に通報する)。

◆ その他自爆テロ等に関する着目点
   群衆の中で、爆発物を装着したテロリストを見極めることは困難ですが、これらテロリストの特徴として、次のようなことが言われている為、参考にして下さい。

(1)自爆テロを企図するテロリストは、いわゆる“シャヒド・ベルト”
   (注2)と呼ばれる爆発物を固定した太いベルトを腹部や大腿部に装着している。それゆえ、一般的に動きがぎこちなく、特に走る姿にぎこちなさが顕著に表れる。

(2)“シャヒド・ベルト”を隠すため、夏場でも不自然に厚着をしたり、コートをはおったりすることが多い。

(3)自爆テロを敢行しようとする者は、一般的に緊張感から、その振る舞いが神経質で、特異な印象を受けることが多い。また、死の緊張感から麻薬等の薬物を服用していることが多いとされ、表情(特に目つき)や行動が異常な場合が少なくない。時として酩酊状態である場合もある。

(4)爆発物を作動させようとする時、テロリストは爆発物を装着している腹部や大腿部をまさぐるような格好をとる。これは、爆発物に接続した電気導火線同士を接触させる必要があるからである。ただし、リモートコントロール式の爆発物の場合は、遠隔操作が可能となる。

(注2) “シャヒド・ベルト”について
大型の金塊型の爆発物(27cm×17cm×8cmとの報道もある。)数個を並べ、これを太いベルトに強力なテープで固定したもの。一般的にテロリストは、これを胴体や大腿部に巻き付けて装着する。爆発物は、それぞれ500グラムから数キログラムで、殺傷能力を高めるため、金属球、切断釘、ナット等の入った袋などが貼り付けられている。これを作動させるには、爆発物に接続した電気導火線同士を接触させる場合、遠隔からリモートコントロールスイッチを押す場合などがある。
殺傷範囲は、テロリストから少なくとも50メートルの範囲で、角度は50度以上に及ぶと言われている。



(問い合わせ先)
  ○外務省領事移住部邦人特別対策室(テロに関する問い合わせ)
   電話番号:(代表)(03)3580-3311(内線)3100
  ○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
   電話番号:(代表)(03)3580-3311(内線)2903
  ○外務省海外安全ホームページ http://www.mofa.go.jp/anzen/

本情報は、海外に渡航・滞在される方が自分自身の判断で安全を確保するための参考情報です。       
本情報が渡航・滞在時、発出されていないからといって、安全が保証されるというものではありません。

本情報は、 2004年2月6日、モスクワ市内地下鉄においてテロと見られる爆発事件が発生し、多数の死傷者が出たことから、日本国大使館は、2月7日付で在留邦人の方向けに、爆発物を使用した無差別テロ事件をめぐる留意事項に関する「安全上のお知らせ」を発出し、注意を呼びかけたものの一部を参考にしたものです。

海外では「自分の身は自分で守る自己責任」の心構えをもって、渡航・滞在の目的に合わせた情報収集や安全対策に努めて下さい。